ホクロ(母斑)・イボなどの良性皮膚腫瘍
5mm以上の大きさのある隆起性変化を伴う母斑のみ、保険治療内での切除となります。具体的には、「母斑(ほくろ)・イボ・粉瘤:ふんりゅう(アテローム)・脂肪腫などが対象になります。
皮膚、皮下には様々なできもの(腫瘍)ができます。良性の腫瘍がほとんどですが、いくら良性といっても、大きかったり突出していたりすれば目立つものです。また次第に大きくなっていくものです。出血したりカサブタを伴う母斑(ほくろ)やイボは悪性変化をきたす可能性があります。大きくなる前にとればキズあとは小さくて済みます。
皮膚良性腫瘍の摘出手術は、保険適応で治療を行っています。
形成外科では、キズあとができるだけ目立たないよう配慮します。
場所と大きさによっては切って取らざるを得ない場合があります。
粉瘤(アテローム)や脂肪腫は切開してとるのが原則です。
いずれの場合でもそのキズあとを最小限に抑えて目立たないようにします。
特に外来でお目にかかる頻度が多い
「粉瘤:ふんりゅう(アテローム)」と「脂肪腫」について
皮膚が盛り上がりシコリが触れて、押すと白っぽい油かすのようなものが出てくることがあります。よく「脂肪のかたまり(脂肪腫)」と間違われ混同されますが、これは「粉瘤:ふんりゅう」といわれるものです。
アテローム、皮様嚢腫とも呼ばれているもので、皮膚が袋状に球形になったものです。
中には皮膚の老廃物(あか)がたまっています。そのまま放置しておくと、老廃物がたまり次第に大きくなっていきます。時に感染をおこして中に膿がたまることもあります。
治療は表面の皮膚とともに切り取る手術が原則です。大きくなってからではその分キズあとも長くなり目立ちます。また化膿すれば処置が大変になります。小さなうちに取った方が無難です。
一方「脂肪腫」は皮下の脂肪組織内に発生する脂肪細胞の増殖したかたまりです。
悪性化することはまれですが、徐々に大きくなり盛り上がって目立ってくるものです。
小さなうちに取る手術をおすすめします。